こんにちは、きっかわです。本記事では大学職員にありがちな悩み、「会議が多くて本来の業務に集中できない」という問題の改善について考えます。
大学ではあらゆる手続きは書面の合意のもと、運営されています。知られている会議体で最も有名なのは「教授会」でしょうか。
教授会は文字通り学部の教授が会議室に集まって、事前に案内されている協議事項の審議、合意を行う会議のことです。
毎月1回、開催される学部(大学)が多いようです。月2回ある学部もあります。同じ大学でも月1回と月2回で分かれます。本学もそうです。
私は配属当時、「毎回、前年の議題をアップデートしていけばいいだけだろう、簡単だな」と思っていました。ですが、やってみるとなかなか大変でした。
何が大変かと言うと、以下のとおりです。
・教授会に付随する会議が多い
入試対策委員会、教務委員会、学生委員会など1ヶ月の間に多くの会議が開催されます。教員の負担を分散させるために各種の委員会が組成されています。実は責任を分散させるためなのですが…本筋と逸れるため、本論では述べないこととします。
・教授会を滞りなく終わらせるために、「教授の中でも役職付きの幹部会議」を事前に行う
会議のための会議、が平然と行われるのが大学業界です。就職活動、転職活動を考えている方、覚悟してください。これが日常です。
一見無駄に見えるものの、事務職員としては議事をコントロールできる場です。「こういう規程があるのでこの結論でお願いしますー」とか、「学生も教員も双方良し、なのはこのプランだと思いますー」とか、発言できます。
・議事録に残るので発言できない教員のフォローが必要
よくわからないと思いますが、会議で発言しない教員は多いです。でも不満を抱えている人はいます。会議が終わった後に、「僕はこう思ったんだけどね、でも〇〇先生が頑固だから言っても無駄だよね、きっかわさん」と言ってきます。僕は「そうですねーその考え方もありますね」と相槌を打ちます。私は何を思うか、察してください。
といった具合です。まだまだありますがこの辺にしておき、本題の「改善する手順」に移ります。
一番いいのは「会議の数を減らす」ことですが、委員会を組成することが会議や規程で決まっているので、これはできません。次に考える手立ては「会議の時間を減らす」「会議の手間を減らす」です。
会議の時間を減らす、は文字通りですね。議長に「こことここが揉めそうなところなので、この案を準備しておきましょう」という感じでシャンシャン会議を実現させます。とにかく論点を先読みして答えを用意しておくのが肝です。ここで会議中に対案が出てきたら、それは有益な議論なので会議時間を減らすのを諦め、建設的な議論を教員同士で進めてもらいましょう。有益でない「あーだこーだ」な意見が始まったら、準備が足りなかったと諦めましょう。
次に「会議の手間を減らす」です。大きくは「会議資料作成の手間を減らす」「会議形式をオンラインにする」が大きな効果があります。会議資料作成については、事務のみなさんは経験があるかと思いますが、現状の資料をアップデートしている事が多いと思います。この作成方法について否定はしませんが、不要な改行、色変更、セルの結合などは目立たない程度に無くしていきましょう。コピペと数字の打ち替えのみで次回以降も使える資料(使いまわせる資料)作りを心がけていきましょう。
寸分違わぬ資料を作れ、という人は多分いません。ここが工夫のしどころです。頑張りましょう。
次に会議形式のオンライン化です。これは大きく負担を軽減させます。最初は「オンラインで同時配信します」という形で始めると良いと思います。議長と、操作に慣れていない人は会議室に来てもらい、希望する人は自分の研究室で受けてもらうようにします。
教員は遠隔授業でかなり慣れています。ベテラン事務の方が慣れていません。ここは若手の皆さんが率先して教員を巻き込み「オンラインでいきません?」と打診していきましょう。課長がノーと言ったら、教員から言ってもらいましょう。
感染症に振り回された今だからこそ、逆に利用してやりましょう。「感染危ないので集まるのやめましょう」という絶好のチャンスです。今年度上半期は、イレギュラー対応で超過勤務を強いられたと思います。今こそ逆襲です。一緒に組織を改革していきましょう。
それでは今日はこの辺で。