新型コロナと講義・試験

新型コロナと講義・試験

こんにちは、きっかわです。この記事では新型コロナウイルスが大学のメインサービスである講義にどう影響を及ぼしたのかを紹介します。ついでに、試験の方法なども紹介します。

新型コロナウイルスが世の中に影響を及ぼすようになってから1年が経とうとしています。さっぽろ雪まつりで始まった、なんて説もありますし、雪国にある大学としては振り回されっぱなしの1年間でした。

でも不思議なもので、慣れてくるものです。「今までのやり方はNGだから変えよう」もあっさりと実現できたし、「前にこういう新型コロナ対応したから、今回も準じてやってみよう」という雰囲気になります。こればかりは前例を作ってくれた新型コロナの、数少ない好影響要因です。

2020年4月に緊急事態宣言の影響がありまして、人との接触を減らすことが国民の使命みたいな雰囲気になりました。本学でも在宅勤務を余儀なくされました。講義は全てオンラインに切り替わりました。

この時の大学の雰囲気は独特でした。全員が手探りな状況でした。率先して旗を振ってくれた管理職の方々はかっこ良かったです。この後に及んで「自分は責任を被りたくない」という上層部もいました。教員の中にも雰囲気が二分されていました。「できる限り学生のために」という人と、「私が感染したらどうするんだ」という人。それ声に出しちゃいますか…。職場内でも分断を生みましたね。仲が悪くなったという意味ではなく、考え方の違いが明確化されたと言いますか。

そう言った中で、情報部門は全講義室にzoom環境を整えてくれました。GoogleのGsuiteをわかりやすく教職員に提供してくれました。先生方もオンライン環境に対応してくれました。まさかこういう形でラディカルイノベーションが起きるとは思わなかったです。嬉しい限り。

学生の間でもITリテラシーに差があることが驚きでした。若い子たちほど、オンライン講義に抵抗はないものかと思っていましたが、全員横並びでオンライン講義の環境を整えるのは苦労しました。出欠席管理が厳格な学部なので、ルール決めも納得感を出すために色々と工夫しました。

春から夏にかけて、オンライン講義がメインとなりました。秋からは半分が登校し、半分が自宅でzoom講義を受けるハーフ&ハーフ(ハイブリッドともいう)の形式を取りました。加えて、実験学習が始まりました。密にならない実習ってどうやるねん、という話でしたが、なんとかシラバスの内容を学生に提供できる形で講義を終える事ができました。

先生によって、オンライン講義の活用方法はさまざまでした。講義を流すだけの人が大半でしたが、双方向にテストやディスカッションを取り入れている先生もいたようです。チャレンジ精神を見習いたいと思います。

こうして、小さなトラブルはあったものの、無事に講義を終える事ができそうです。理系の大学なので実験や課題や出欠確認が多かったものの、できないことはない、という感じでした。

大学にとって最も嫌なのは感染者が発生すること。私も感染者が座っていた席から近隣に座っていた人との距離を測って、保健所に報告していました。なかなかできない経験でした。残業祭りでしたが。

人との距離を保つことが必要になり、講義室が足りない問題が発生しました。本学はいまだに手書きの講義室管理台帳を使っているので、各学部が変更を行なった結果、かなり真っ黒になりました。いくら工夫しても、部屋を増やしたり広くしたりすることはできないですから…。試験室の確保についても同様です。こればかりは悩みの種で、継続中です。

あと、この数ヶ月で「教育効果」という言葉もよく耳にするようになりました。試験の難易度を下げても不合格者が減らない、とか、教員からよく聞きます。ただ教育効果については、新型コロナの拡大前から議論すべき内容だったので、良い機会と捉えて改善していこうと思っています。

それは今日はこの辺で。

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