こんにちは、きっかわです。今回は私立大学職員の年収について紹介します。同業で働く方、転職や就職を目指す方にとって、収入や福利厚生は優先度が高い項目ではないでしょうか。そんな方々の助けとなれば幸いです。
記事を書くにあたって、いくつかリサーチしてみました。大学職員ブロガーの記事を拝見すると、高給でコスパが良くて、ホワイト企業扱いされています。都市圏だと、そういう大学も多いのでしょう。うらやましい。
大学業界では「大規模」=学生数10000人超え、「中規模」=3000人〜10000人、「小規模」=3000人以下、という区切りで呼ぶことが多いです。
本記事では、大規模でない大学について、実際どれほどの収入を得ているのかを紹介します。
まず、基礎データですが、検索すると学校法人麻布獣医学園の給与規程を見つけました。また、学校法人盛岡大学でも給与規程を参照することができます。
https://www.azabu-u.ac.jp/reiki/reiki_taikei/r_taikei_01_04.html
http://www.morioka-u.ac.jp/houjin/regulations/
事務職員の給与が知りたいときは、本給表を確認します。麻布獣医学園では、大卒新卒スタートで2級2号棒です。174,400です。
ここから各種手当を加算していきます。住宅手当は27,000円、扶養手当、通勤手当が毎月の福利厚生となっています。
意外と安いイメージですが、ボーナスは5.45ヶ月分出ます。高い水準です。加算手当も職位によってあるようです。
初年度の年収は350万円程度でしょうか。もちろん内部の方にしかわからない収入、手当があるかもしれないです。こんなに安いはずはない、という場合でしたらすみません。あくまでも外部からわかる資料、ということで。この年収値は、私立、中規模大学の基準とできそうです。
次に、私の年収についてお伝えします。麻布獣医学園に勤務していないことを申し添えておきます。4000人規模の大学です。転職組ですが、新卒で5年間別の会社で働いていたことを評価していただき、その大学で勤続5年していた場合の昇級をしてもらっています。大学での勤続7年、社会人通算12年勤続しています。
2020年源泉徴収票額 520万円(残業月平均15H)
2019年源泉徴収票額 480万円(残業月平均5H)
2018年源泉徴収票額 470万円(残業月平均5H)
高いと思うか低いと思うかは、人それぞれかと思いますが、「ホワイト高給」というイメージは中堅大学には当てはまらないのではないかなと思います。良い点は、転職前の経験からすると、給料の割に精神的身体的な負担は軽い印象です。
30代で500万あれば地方なら家族を養うこともできます。独身なら週に1度以上、夜遊びできる感覚です。
悪い点は、当然ですが劇的な昇給もないし、年功序列の村社会に帰属するリスクもあります。独特の業界知識に深く関わることになるので、転職も少し難しいです。「生殺与奪の権を雇用主に握られる」という状況に近いかと思います。必然、打たれる釘にならないよう努める同僚が多数です。
また正職員、契約職員、派遣、設備技術系職員、教員、など多くの属性がいるため、組織が一枚岩になりにくいです。「学生のために働くぞ!」という志がある人には、生きにくい組織かもしれません。
令和の時代ですし、給与収入だけでは不安かと思います。余暇活動の余裕を確保しつつ、生活の糧を得たい人にとっては、理想の職場ではないでしょうか。
これから就職、転職を目指す方は、「やりたいことは出来ないかもしれないな」と考えつつ、ワークライフバランスを実現したい人にお勧めします。労働を自己実現とマッチさせたい人には、別の職種がお勧めかな、と個人的に思います。皆様のご参考になれば幸いです。
それでは今日はこの辺で。