こんにちは、きっかわです。この記事では現役大学職員が、FD/SDについて説明します。
FDとは簡単に言うと「教員向け研修」でファカルティ・ディベロップメント(Faculty Development)の略称です。大学設置基準において教育能力を高めるべし、と定められています。
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第二十五条の三 大学は、当該大学の授業の内容及び方法の改善を図るための組織的な研
修及び研究を実施するものとする。
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SDとは簡単に言うと「事務職員向け研修」でスタッフ・ディベロップメント(Staff Development)の略称です。大学設置基準において知識・能力を高めるべし、と定められています。
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第四十二条の三 大学は、当該大学の教育研究活動等の適切かつ効果的な運営を図るため
、その職員に必要な知識及び技能を習得させ、並びにその能力及び資質を向上させるため
の研修(第二十五条の三に規定する研修に該当するものを除く。)の機会を設けることそ
の他必要な取組を行うものとする。
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大学で働く人は日々研鑽に励めよ、という意味になり、少し強制的な印象も与えます。ただ個人的には業務以外の場でも学ぶ場を提供してもらえるのは、ありがたい限りです。
具体的にどのような活動をしているかというと、FDは授業公開や初任者研修をメインで行っている大学が多いです。SDは役職・経験年別研修を行っている大学が多いです。
そのほか、「私立大学協会」という組織があります。ブロック支部ごとでまとめて大学を集めて、集団研修を行ったりもしています。また、「行政管理学会」と呼ばれる組織もあります。1997年に「プロフェッショナルとしての大学行政管理職員の確立を目指す」という理念のもと、事務職員を中心にこちらもブロック支部ごとに活動しているようです。
あと自分の事例としては、業務に関連しそうなセミナーやイベントを見つけてきて、外勤許可をもらい、研修を受けに行ったりしています。
このように大学という職場は、
・教育環境が充実した場所に所属して働ける
・売上や経費や利益の追及は至上命題ではないため、精神的負担が少ない
・若者を育成する、という公益に自分の労働力を資することが出来る
と、良い事尽くしです。その分、給料については劇的な昇給を望めませんが。この記事を読んだ方が、大学業界にチャレンジしてくれることを願ってやみません。
まとめ
・FD/SDとは、教職員に対しての研修のこと。
・大学設置基準で明記されていて、日々研鑽に励む必要がある。
・大学という職場は、常に学びながら働ける、良い環境である。