こんにちは、きっかわです。この記事では現役私立大学職員が、事務の仕事(課の仕事)についてお話しします。
大学事務の仕事は基本的に会社のスタッフ部門と同様です。会社は利益を上げるために従業員が働くのと同じように、大学は組織の円滑な運営のために事務職員が働きます。
仕事の割り振り(業務分掌と呼びます)は以下の通りです。私の大学の場合なので、いろいろな分け方がありますが、運営に必要な機能はどこも変わりません。
総務課 認可届け出・公印管理・規程の改廃・理事会等会議の運営・理事秘書・後援会事務・文書管理
企画課 大学広報に関わる業務全般・食堂の運営管理・メディア応対
人事課 職員の福利厚生・労務・研修・人事考課
管財課 建物や機器の購入手続き・減価償却など財産価値の管理・水道などインフラの整備・保険手続き・修理
財務経理課 現金の支出・振込依頼・帳簿記入・財務諸表の作成・事業計画のとりまとめ・補助金申請
教務課 学生窓口・学部教員との折衝・講義教室の割り振り・奨学金などの学生支援・成績判定資料の作成
図書館課 図書館の運営・資料の発注管理
情報課 学内ネットワークの整備・ソフトウェアの導入運用
入試広報課 入学試験全般の業務・学校訪問広報・メディア広報
研究推進課 教員の研究補助・科研費の申請窓口・助成金の申請窓口・自治体や各種組織との連携事業企画
寄附行為や規程が多くあり、決まり事が多いですが、御多分に漏れず、業務分掌も規程に明記されています。「〇〇の仕事は~~課の仕事でしょ」なんてセクショナリズムも生まれやすい環境ですが、いわゆる「デキる人」がその壁をうまく取り払いながら、業務を回しています。よく働く人と、よくサボる人の二極化が特に進みやすい業界かなと個人的に感じています。
大学って仕事が見えにくい、と言われることがあります。でも、やっていることは一般企業と一緒です。学生が一定のレベルで教育を受け続けられるように、悪い事象の発生を未然に防ぐのが仕事です。教員が学生に一定のレベルで教育を提供し続けられるように、環境を整え続けるのが仕事です。
キャンペーンとかPRとかを行うことが少ないので、派手さはありません。そこが「仕事が見えにくい」要因かもしれません。教育は形のないもので、サービス業と似た性質を持っているので、改善をしても形が残りません。情報発信の弱さを認め、開かれた大学にしていきたいと思い、日々働いてます。
ちなみに僕は研究推進課の業務を担当しています。自分の働き方は「昨日30分かかった仕事を、今日は27分でやれるようにしよう」とか「この仕事が早く進まない要因を取り除き効率化しよう」とか考えながら、改善を繰り返しています。
まとめ
・大学事務の仕事は企業のスタッフ部門と似通っている。
・業務分掌は規程で定められている。
・働き方は、サービス業の改善業務と似ている。